茶匠のこだわり

普段何気なく飲んでいるコーヒー。

実はわが国日本は世界のおよそ1割近いコーヒーを消費している、コーヒー消費大国なのです。
日本人平均で1週間におよそ11杯のコーヒーを飲んでいることになります。

さて、そのコーヒーについてですが、皆さんはどこまでご存知でしょうか?

ミルク入りなのがコーヒー??
ブラックは苦くて飲めない??
砂糖を入れるから甘くて香りがする??

これ本当でしょうか?
皆さんは今までに『もう何があっても一生忘れられない!あの味!!』と言うくらいの美味しいコーヒーって飲んだことありますか?
もし、そんなコーヒーが手に入るのならば、騙されてもいいから一度は飲んで見たいと思いませんか?

ここでは、あまり知られていない本当に美味しいコーヒーの常識についてお話いたします。

茶匠が見たコーヒーの現実、本当に皆さんが美味しいコーヒーに出会えるようお伝えします。 (高級レストランで頂けるようなコーヒーも、ご家庭で味わえるのです。)  

 

1)賞味期限ではなく焙煎日

コーヒー・お茶共に鮮度がとても重要なのです。

お茶の場合、1日直射日光の当たる場所に放置しただけで、味が急速に劣化してしまいます。
飲んでもおなかを壊すことはありませんが、おいしくはありません。(意外と知られていないことかもしれませんが残念なことにこの事実を伝えきれていないのが現状です。)

コーヒーも同じです。
焙煎したものは豆のままで約1ヶ月、挽いたものでは3週間までが美味しく飲める期限です。過ぎても飲むことは出来ますが、おいしくはありません。胸焼けしたり、砂糖が無いと飲めなかったり・・・あまり良いことはありません。

新鮮・出来立てのコーヒー・・・私達茶匠が着目した最も大きなポイントです。

しつこいようですが、コーヒーは【鮮度】がとても重要です。

獲れたて新鮮なお魚はお刺身でも、煮ても焼いても美味しいですね!
しかし、商品が傷みかけたお魚を食べても、美味しくはありません。

美味しいコーヒーの第1条件は新鮮であることです。それには、焙煎日を明記することが必須になのです。  

 

2)焙煎へのこだわり

お茶の味を決めるのに重要な要素が大きく分けて二つあります。

ひとつはが火入れ(珈琲で言う焙煎)、そして二つ目はハンドピックです。

まず火入れについてですが、たとえば100g数万円の希少価値のある高級煎茶でも火入れの温度管理・鮮度管理を徹底して行わないと美味しくはなりません。
やたらに強く火入れをすれば良いというものではありませんし、逆に火入れが弱くても物足りない生っぽい味になってしまいます。

香りのあるお茶・濃厚な味のお茶それぞれの持ち味を見抜き、その調和の取れたポイントを見抜くことが大切です。
とにかくお茶の火入れには細心の注意が必要です。

珈琲にもいくつかの焙煎方法があります。
代表的な物に私達掛川一風堂の焙煎機はガスのドラム式のドラム式直火タイプの焙煎機です。

コーヒーの焙煎のポイントは

  1. 豆をパチパチ!と芯まで火を通し、ふっくらと焼き上げる。
  2. ムラ煎りにならないようにする。
  3. 焙煎後すばやく冷却することです。

まず、コーヒーをドラムに入れ15分ほど焙煎していると、パチ!パチパチ!と豆が爆ぜる音がしてきます。

と、同時に煙がモクモク出てきて直火焙煎のコーヒーの香りが部屋中に漂ってきます。(近くを通った方がクンクン!と香りを楽しんでいるのをたまに見かけます)焙煎が終わったら風を当てて急速に冷やします。

そして、二つ目のハンドピックで行うことです。コーヒーの皮を煽って外しながら、ハンドピックという作業を行います。

ハンドピックとは、生豆の中に出来の悪い豆が混入している場合があり、それを手作業ではずします。
不良豆は味を悪くするので絶対にはずします。(モカ系は不良豆が特に多いです。)

全部手作業なんです。

うちのお茶も手作業が多いんです。
手作業でないと、技術を習得することが出来ないんです。

また、煎り方も味を決める大きな要因です。 浅煎りは、色はシナモン色になります。酸味が強くアメリカン用にオススメ の焙煎です。 中煎りは、標準的な焙煎です。酸味・苦味のバランスが取れ、 豆の味がストレートに出ます。 深煎りは、黒色を帯び、油が全体に回って います。

酸味はほとんどなく、エスプレッソに向いている焙煎です。 また、深煎りは味が濃い重いといわれます。確かにその通りですが、後味がサッパリで後に響きません。

お好みの豆に出会うことが出来たら、次はお好みの焙煎度合いを探してみるのもオススメです。  

 

3)水へのこだわり

私達茶匠は、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地にお茶を発送しております。

その中で、一番の課題はそれぞれのお客様の御当地の『水』を知ることでした。

今からおよそ半世紀前、日本が高度成長の時代を迎えた昭和30年代の頃の話です。
大都市では近代化が進み、それと同時にそこに住んでいる方が利用している水道の水質も悪化してきました。『カルキ臭い』『生臭い』と言われ、我々茶匠にとっては死活問題といっても過言ではありませんでした。なんせ、水に味負けしてしまうからです。

そこで、当時の地元の茶匠達は『味の濃さと、カルキや生臭さに負けないだけの葉力のあるお茶で、蒸しを強くしてはどうか?』と、水に撃ち勝つという奇抜な発想をしました。

そして試行錯誤の末生まれたのが今主流となっている『深蒸し製法』なのです。
現代では、いかに【条件の良いお水でお茶を飲むか】が問われていますが、当時の茶匠達はそのピンチを逆手に大きく発想を転換したのです。

私達はこのことから、いかに『水』という物が重要であるか、見方を変えれば『水を変えれば味が変わる』と言うことなることを体験しました。

これは珈琲にも共通しています。
水質の良いミネラルウォーター、浄水器でろ過されたお水で飲むコーヒーにはまろやかさがあり、味にも力があります。

ですからコーヒーをお飲みになる場合、『お水』を大切にしてください。
市販の浄水器でもメンテナンスをしていれば美味しく珈琲がお飲み頂けます。

美味しいコーヒーを手に入れるには一言で言ってしまえば、以下の3つのことになります。

  1. 焙煎日の記載された商品を購入すること。
    (長くても焙煎から1ヶ月以内の物)新鮮出来立てに勝る物はありません。
  2. 焙煎はベテランの経験者が行っているお店を選ぶこと。
    ハンドピックは重要です。不良豆は嫌な苦味を発生させます。 そして、焙煎度合いによっても味が変わります。
  3. ご利用になっているお水を見直してみること。
    日本は軟水で美味しいお水が多いですが、ご家庭のお水を一度確認してみる必要があります。